国道137号沿い、甲府方面から御坂経由で来ると河口湖の手前にある、名前のとおりの健康ランドです。
宿泊施設も備えます。
国道から施設のほうへと曲がると、「漢方 霊芝湯」とかかれたオリエンタルな寺院風の門ならびにシーサーにお出迎えされ、たまらないうさんくささです。
建物はふつうのつくりながら、入り口にはやはりシーサー。中に入ると真正面に大きな石像。
敷きつめられた真っ赤な柄物のカーペットがきわめて健康ランド的であることだけが予想の範囲内で、このセンスもどうかとは思うのなのだけれど、むしろ助かりました。
浴室も予想外。真っ白です。なんでも総大理石なのだとか。
一方で、20以上ある洗い場において、シャワー、シャンプー、ボディソープなどの装備されるのがその1/3以下なのはいかがかと。
気を取り直して浴室内を見渡すとかなり広く、7つの浴槽。
各浴槽に掲げられた名称を見ると、漢方の浴槽は「霊芝湯」、真ん中あたりにある浅く広い浴槽は「富士神湯」、ただのお湯のように思われるのだけれどなぜか「別府温泉」、ふつうのバイブラバスとしか思えないのですが「バイブラ温泉」、別室になっている「トルマリン風呂」、サウナ用の水風呂は「富岳銘水風呂」との表示。それに内容の入れ替わるイベントバスで、計7つ。
露天もありますが、どうしたってあとから無理矢理こしらえたのであろう気配。せまくて資材置場とかに使うのが妥当と思われる位置。
内湯の浴槽のお湯が全体的に熱めなので涼める場所を用意していただけるのはありがたいですが、とても気分は悪いです。
ちなみにパンフレットでは10のお風呂があるように書かれていたのですが、ぼくが数えたところ、8つ。
よく確認すれば、サウナとイベントバスに注ぐ打たせ湯があって、それらを含めて10なのだそうです。
ところで、ここのお湯は温泉ではないのですが、先述のように、浴室内には「別府温泉」、「バイブラ温泉」。受付付近の掲示では「入泉料」。たいへんにまぎらわしい表現が散見されます。
温泉じゃないのに「温泉」って謳うのはずいぶん前に是正されきったと思っていたのだけれど、ここにまだ、ありました。
そのへんの意識が薄いんだか確信犯なんだか、あるいはここだけ、古き良き時代なのか。
なにはともあれ、あまりよいことではないです。
さて、健康ランドといえば浴室以外の設備も確認せねばなりません。
ここでは、浴室のある1階に食堂を兼ねた宴会場とゲームセンター、2階に仮眠ペースとカラオケ。
宴会場は広く、ゴロゴロするのに使いたくも思ったのですが、どうやら食事がメインぽいです。カラオケもあり、何人もの方が交替で歌われていました。ここは休憩には使えなそうです。
2階にあるカラオケはボックス式。誰も入っていなかったので覗いてみると、ほとんどが畳敷きでした。
そして仮眠スペースは、通路から丸見え。リクライニング式の1人用のシートはまさしく健康ランドにあるそれですが、とても落ち着いて寝られないと思われました。ちなみによく各シートにテレビがついていますけれど、ここにはありません。ソファだけです。
なおこのスペースは「富士見ホール」と名づけられ、今日は雨だったのでアレでしたが、晴れていれば富士山が見えるのかもしれません。
この施設、うさんくさくないところを探すのがたいへんで、とてもオススメはできないのですが、ちょっと変わったモノを見たいとか思われる方には、試しに訪れてみるのもおもしろいかと思われました。




■ 富士健康センター ★☆☆☆☆
山梨県南都留郡富士河口湖町河口1160-2
http://www.hasebe-kaihatsu.co.jp/kenkou/