今回、宿泊した「ホテル櫻井」は、湯畑からはやや距離があるものの国道に面し、広大な駐車場と15階建ての建物は、そのまんまの表現ですが、巨大観光ホテル、といった風情。草津温泉の中でも最大規模の宿泊施設なのだとか。
荷物をひとまず降ろすべく玄関先に車をつけようとしたら、いきなり駐車場に車を回すよう指示され、やむなく駐車場から荷物を抱えてえっちらほっちら歩き、ロビーでチェックイン。
玄関手前で人が出てきて、お荷物お持ちしましょうか的な素振りを見せたけれど、ここまできたらけっこうです。
そんなイマイチな第一印象のまま案内された部屋は、たしか11階。
何を思ったか父がいつもより料金高めな部屋をとってしまっていたので、とんでもなく広い部屋です。
16畳と6畳の和室、それに6畳の洋間。3部屋もあります。贅沢きわまりなくて落ち着かないというかなんというか、6畳の和室はまったく使わなかったというか。
ぼくとしては、1間でよいから、同じくらいの料金設定もある露天風呂つきの部屋のほうがよかったかなぁ。
と、部屋としては落ち着かないのだけれど、窓からの眺めは、草津温泉の中でも高い位置にある客室ですから、草津の街や遠くの山々とかも見渡せまして、それはもうすばらしいものでありました。
さて、部屋でお茶などを軽くいただいたあとは、草津に来たらばはずせない、湯畑近辺の散策など。
先述のとおりホテルから離れてはいますが、そのかわり宿のマイクロバスで、無料で送迎してくれるのです。
湯畑散策はたぶん2回目なのだけれど、ほんとにここはよく整備され、草津の堂々としたシンボルになっていますね。
平日にもかかわらず多くの人々が訪れ、活気に満ち満ちておりました。
宿に戻りまして、夕食前にひと風呂。
浴室は、1階。巨大観光ホテルらしく、巨大です。
内湯は収容人数優先かとも思われるシンプルなもので、ひたすら長細い浴室の壁際に相当な数の洗い場がならび、浴槽はひたすら長細いものがどでんと1つ。
露天風呂は、あとからつくられたのでしょうか、内湯の規模からすると小さめ。オーソドックスな岩風呂となっておりました。
お湯は、内湯に万代鉱と西の河原源泉の混合泉、露天に、わたの湯源泉をどちらも掛け流しで使用。
内湯のほうはほぼ無色で、掛け流しとは思えない湯量が投入されておりますが浴槽の広さゆえ鮮度を感じるものではなく、ちょっと浸かってみただけだとそんなに浴感はないですが、露天は白濁+硫黄臭の、絵に描いたような温泉。気持ちよすぎてつい長居してしまいました。
しかしながらここのお風呂、内湯は石張りで宿らしい高級感はありますが、ぼくがお風呂に入って最初に思いついた言葉をそのまま言えば、「お風呂に入らされている感じ」でした。ただただ大きいだけのシンプルなつくりで、積極的にお風呂を楽しめず、雰囲気としてはあまりよろしくなく感じました。お湯はすばらしかったんですけれども。
食事は、夕食、朝食とも広間で。たぶんぜんぶイス席でした。
夕食はハーフバイキング。メインの品々がテーブルに並び、その他モロモロの品々をバイキング形式でいただきます。
バイキングのコーナーでは板前さんがその場で調理をしてくれており、アツアツの料理が食べられるのはなかなかよさげ。ですが、とりあえずメインの料理の皿があいても下げてゆかないのはどんなもんかと。バイキングでとってきた料理が置けないんですが。そんなに宿泊客がいたわけではないので、もうちょっと気を配っていただいてもよいのでは、とか。
そして朝食はフルバイキング。夕食と同様、板前さんがその場で調理してくれまして、基本的においしいです。
が、わりとメニューが平凡で、楽しみに欠けるのは残念。ちなみにいちばんおいしかったのは、イカの塩辛でした。
なにはともあれ、バイキングでなくてもよいので、部屋か個室で食事できるほうが落ち着けてよいです。
んー、この宿、どうなんでしょう。
団体旅行でそれなりのプランで利用すれば満足も得られましょうが、個人で泊まるには、ぼくとしてはオススメいたしません。
父はこの手の大きな観光ホテルが好きなようなので、好みの違いはもちろんあるとは思うのですが。









■ ホテル櫻井
群馬県吾妻郡草津町465-4
http://hotel-sakurai.co.jp/